【長崎】若宮稲荷神社の秋の夜空に白狐が舞う竹ン芸がすごい!
長崎市の伊良林地区にある若宮稲荷神社は多くの人々の尊崇をあつめ、300年以上の歴史を誇ります。
幕末期には坂本龍馬などの長崎を訪れた志士も参拝に訪れたことでも有名ですが、毎年10月14日と15日に行われる秋の祭りで奉納される『竹ン芸』は歴史と伝統を誇る伝統芸能として地元の有志による保存会が守り伝えています。
無形民俗文化財として守り受け継がれる『竹ン芸』
10月14日と15日の両日に昼夜数回行われている竹ン芸ですが、2人の若者がそれぞれ男狐と女狐の面をつけ、しゃぎりの音に合わせて、高さ12mほどもある青竹の上で演技を披露します。
この演技は若宮神社の御神徳をよろこんで神の使いである狐が遊ぶ姿を表現したものと言われており、300年近い歴史をもつ無形民俗文化財として受け継がれています。
両日各1回づつ行われる夜の公演はより幻想的な雰囲気を堪能できるのでおすすめです!
若宮稲荷神社へは参道を徒歩で!
神社の近くは昔からある参道を登らなくてはならないため、車はふもとの中島川周辺にある有料駐車場を利用するか、公共交通機関を利用したほうがいいでしょう。
中島川のほとりから参道を登ること約10分ほどで本殿の前に到着します。
公演30分ほど前に神社に到着しましたが、すでに多くの人で賑わっていました。
神社の向かいに設けられた舞台では踊りなどが披露され、お祭りの賑わいに華を添えています。
竹ン芸の公演中は舞台も高齢者や体の不自由な方優先の桟敷席になります。
舞台と神社の間に設けられたこちらの竹が竹ン芸の舞台となります。
夜空に向かって伸びる青竹は毎年、東彼杵にある竹山から切りだされているそうで、まっすぐに伸びた規定以上の太さのある竹を9月に切り出し、こちらの舞台に設置するのだとか…
命綱もなく竹へ登る演者の命を預ける竹だけに、竹ン芸に適したしなやかで強い竹を探すのは毎年大変なのだそうです。
いよいよ竹ン芸がスタート
時間になるとまずは、燈籠の右側にある背の低い竹で幼稚園〜小学生の子狐の演技がおこなわれます。
これが終わるといよいよ男狐と女狐の登場です。
まずは女狐が右側の昇り竹にゆっくりと登ります。
演技をしながら途中まで登ると、いよいよ男狐の登場です。
演技は、道行、宝珠印、逆(さか)上がり、吊り下がり、両扇、大の字、男狐逆上がり、女狐渡り、カンタン夢の枕、餅まき、ゆり、逆さ降りなどの呼称がついていて、保存会の方が解説を行いながら次々と演技が繰り出されます。
女狐が登り竹のてっぺんに到達すると、いよいよ左にある振り竹へと移ります。
そして…
見ている方も思わず息を飲む大技です。
そして…
ブレてるのは竹を揺すりながら大きく前後に動いているからです!
竹のしなるギシギシという音に観客から思わず声が漏れます。
一通り演技が終わると縁起物の餅と手ぬぐいが撒かれ、女狐が竹を降ります。そして、ここから、男狐の一人舞台が始まります。
そしてここでなんと、狐の大好物ということでニワトリがでてきます。
夜空に放たれたニワトリは羽ばたきながらも客席へ降りてくるのですが、自分の方へ向かってきたらちょっと怖いですね(笑)
そして、この後も男狐の一人舞台は続きます。
クライマックスはなんと逆さまのまま、急降下
最後まで観客をヒヤリとさせるアクロバティックで妖麗な演技と夜空に舞う白狐の幻想的な様に魅了されます。
若宮稲荷神社の詳細情報
TEL
竹ン芸は毎年10月14日と15日に開催します。
新大工町電停付近に有料駐車場があります。